せめてもう一度

紅を落とした このくちびるが
乾いた思い出 追いかける
好きと嫌いを かきまわしたら
涙があふれて 止まらない

触れたら負けね
積木の愛は
崩れ落ちて行くのね
あなたがくれた春が行く
きれいに咲いた夢が散る
あの日に帰れなくていい
せめて せめて
別れ話を もう一度

意地をはっても 渦を巻くのが
眠れぬ夜ふけの 未練です
棄てるつもりで しまっておいた
指輪をころがし 戯(たわむ)れる
一緒に暮らして
初めて知った
女だったの私
今年の冬は 寒そうね
マフラー編み始めるわね
あなたを困らせないから
せめて せめて
逢ってほしいの もう一度

触れたら負けね
積木の愛は
崩れ落ちて行くのね
あなたがくれた春が行く
きれいに咲いた夢が散る
あの日に帰れなくていい
せめて せめて
別れ話を もう一度
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