野菊いちりん…

冷たい世間の 片隅で
愛の陽射しを くれたひと
苦労したねと いたわるように
肩を抱く手の 暖かさ
野菊いちりん…
あなたの胸で 咲きたいの

素顔のおまえに 惚れたよと
照れた眸(め)をして 云うあなた
百合や牡丹にゃ なれないけれど
傍でつましく 尽くしたい
野菊いちりん…
おんなの蕾(ゆめ)が 開きます

故郷(ふるさと)みたいに やすらぐと
酔ってあなたは 膝まくら
やっと掴(つか)んだ 倖せだもの
ついてゆきます 離れずに
野菊いちりん…
あなたと明日(あす)へ 生きたいの
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