イノセント・ノベル

きっと恋は‥子供の頃 覚えたばかりの言葉のようなもの
それはまるで 誰にも書けない 不思議な小説みたいに
穢れなく 綴られた 間違いだらけの文字 行方のないストーリー
だから めくりめくページめくる指を そっと湿らせてしまう

いつかきっと‥めぐり逢える 記憶の小路(こみち)の景色のようなもの
それはまるで 誰にも見せない 甘い白日夢みたいに
雨上がり 月かがり 私は宵待ち草 誰そ彼に腕枕
そんな しおれないままの夢の花を そっと“露らせて”しまう

雨上がり 月かがり 私は宵待ち草 誰そ彼に腕枕
今は しおれないままの夢の花で ずっと待ち続けたい
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