北放浪

旅は男を 無口にさせる
いつか景色も 雪海岸へ
あてもないまま 行き着く先は
どこの町やら 港やら

吹雪隠れの 波止場に立てば
波に今でも さらわれそうさ
はぐれカモメよ お前にだけは
さらしたくなる 傷口を

こんなやさぐれ ささくれだって
酒に泣くもの 人恋しさに
呼んでくれるな いとしい女(ひと)よ
明日はどこやら いずこやら
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