夢なんかじゃ飯は喰えないと誰かのせいにして

今日も私
誰かのせいにして
ぬるま湯でじわじわと
死んでいくの
何を始めることなく今も
私ゆっくりと
確実に死んでいるの
死んでいます

夢なんかじゃ
飯は喰えないと
怒鳴り散らす
親父だったなら
こんな家は今すぐ
出ていくと
啖呵のひとつも
切ったのに

もうちょっと
あたしにもあったらな
野心とか反骨心とか

「お前が選んだ道だったら
ただ好きに進めばいい」って
物わかりの良い両親に甘え溺れ

今日もあたし
誰かのせいにして
ぬるま湯でじわじわと
死んでいくの
何を始めることなく今も
あたしゆっくりと
確実に死んでいるの

夢なんかじゃ
飯は喰えないと
あたしのなかの
あたしが諭す
そんなやわな
意気地ない女
ケツを蹴って
追いだせばいい

どうしようと
気が付けばため息ばかり
こぼすような毎日で

身の程を知れって陰口叩かれ
笑われ馬鹿にされて
諦めたふりは誰のため?
情けなくて

今日もあたし
誰かのせいにして
ぬるま湯でじわじわと
死んでいくの
何を始めることなく今も
あたしゆっくりと
確実に死んでいるの

熱くなることもなく
くすぶって
そのくせ誰かを
羨んだり
みっともない今日には
うんざりで
それでもまだ花を
咲かせますと
腐りかけの夢を
かじっては吐いて

今日もあたし
誰かのせいにして
ぬるま湯でじわじわと
死んでいくの
何を始めることなく今も
あたしゆっくりと
確実に死んでいるの
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