きっとこの命に意味は無かった

耳を塞いでも 目を瞑っても 心臓は脈を打ち続けている
「僕は誰だ?」 誰も答えない
君が例えば、ここで惨めに腑を溢して命を乞うても
「意味のないこと」 疾うに気が付いていた

夜の色 静寂の黒 希死念慮が這いずっている音
救いなど無いと知った

一生神様に縋っても 僕は醜いまま
一体どうして どうして 未だこの呼吸は続いている?
「愛する喜びさえ知ることができたなら」
やっと気づいた 全部
きっとこの命に意味は無かった

耳を塞いでも 目を瞑っても 腐り落ちた感情の匂いは消えないな
「夢を見ることも叶わなかった、無意味な悲劇だ」
繁華街の路地裏で人知れず生き絶える野良犬の目に映った
天使は笑っていた
何もかも全て壊してみたい

いつかまた生まれ変わる それが僕は恐ろしくてさ
終わりにしたいと思った

一生神様に縋っても 僕は醜いまま
一体どうして どうして 未だこの呼吸は続いている?
「愛する喜びさえ知ることができたなら」
やっと気づいた 全部
きっとこの命に意味は無かった

観衆の視線に耐えきれなかった惨めな役者
泥を食む暮らしの中 くすんだ眼には何も映らない
氾濫するラブソングで水浸しになっている この街で
救いなど無いと知っていたはずなのに、僕はどうして

一生神様を呪っても 何も変われやしない
一体どうして どうして 未だここで生き永らえている?
天国も地獄も僕には与えられなかった
ずっとわかっていたんだ
僕のこの命に意味は無かった

こうして僕は 僕は やっと幸福の在り処を見つけたんだ
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