dialogue

わたしが転んでも
きっと誰も気にしないでしょう
だから擦りむいた傷を隠して歩くしかないんだよな

「さよなら」を言うよ
二度とは戻れない過去へ
昔読んでた絵本もボロボロで「おそろいだ」なんてさ

雨が降って思い出すことはあんまりないけど
晴れ空が描かれた傘をくれたこと

何故かずっと覚えているんだ

消えそうな日々を あの日々を繋いでいた
あなたは笑って「大丈夫だから」
離れていたっていつだって苦しいときは
そっと手を伸ばしてくれた

ここにくるまで長かったけど
思い描くものになれたかな
同じ数だけ歩んできたけど
あなたのようにはなれないな

いつも穏やかでいることが
どんなに難しいことか
あの日も隠れて泣いていたこと
今もずっと覚えているんだ

ひとりで怯えて 鍵閉めて ふさぎこんでいた
扉の向こうで「無理しなくていいよ」
貰ってばかりじゃ だめだから 返さないとな
いつかじゃない 返せるうちに

話したいことがたくさんある
話せないこともたくさんある
そんなに笑える 話でもないんだけど
聞いてほしい

消えそうな日々を あの日々を繋いでいた
あなたは笑って「大丈夫だから」
離れていたっていつだって苦しいときは
そっと手を伸ばしてくれた

どうか消えないで消えないで思い出して
わたしは信じて また会えることを
大人になってもいつだって覚えているよ
優しい声をかけてくれた
そっと手を伸ばしてくれた
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