記憶

例えば君が僕を忘れても 僕の心が忘れはしないさ
その細い指 長い黒髪 無邪気な笑顔も
透き通った肌 冷えたつま先 潤んだ瞳も

例えば君が僕を忘れても 僕の身体が覚えているから
温かい頬 綺麗な鎖骨 柔らかい胸も
時に激しいキス イタズラな愛撫に 思わずこぼれた吐息も

君のかじかんだ手を握ることで心まで抱けてたなら
ふたりの記憶は今でもまだ絡み合っていたはずなのに

あの頃僕が涙の訳を知っていたなら ふたりきっとまだ
大人になれず君を傷付け 身体ばかり求めて
今でも思い出す 浅く座った君の 口からこぼれた「さよなら」

僕の記憶の中の君を何度でも抱きしめては
君の温もりや匂いまでも思い出して胸を締めつける

仲間と酔って騒いでも知らない誰かを抱いても
君の影を探してしまってる

温かい頬 綺麗な鎖骨 柔らかい胸も
時に激しいキス イタズラな愛撫に 思わずこぼれた吐息も

君のかじかんだ手を離した日を後悔していくのさ
僕の記憶がいつか薄れて消えてしまうその日まで
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