ハッピー・エンド・レターズ

パリの花屋でバラを選んで
ギリシャ神話の愛の言葉を

綴る手紙は白夜の町の
郵便受けで眠りについた

ほらニューヨークのジャンベ教室は今日も満員で
ケニアの詩人はヘッドフォンの中ディランに夢中

さあほら僕らはそんな世界の端と端で
今日も愛し合おう

君の町では夜が長いから
朝までずっと話せるよね
重い辞書は捨ててしまおう 
僕ら二人だけの言葉を探して

僕の町では海が広いから 
地球の果ても眺められる
君と二人肩を並べ
僕らだけの秘密の場所目指して

バンコク行きの通勤列車
今日に向かって走り出す頃

ハバロフスクのカフェテラスでは
笑顔がいくつ紅茶を囲む

今夜はねえほら星なんてもう見えない夜だし
ロンドンの空の煙突掃除も二人に気づかない

だからほら今はこんな世界の路地裏でね
ずっとキスしようよ

君の町では風が強いから
両手を広げた花のように
愛のカタチ綿毛に乗せ
果てしない自由へと舞い上がるよ

わたしの町は雨が多いから 
大きめの傘をひとつ持って
泣き出しそな曇り空も 
二人並んで歩いていけるように

君の町では 夜が寒いから
甘い愛の言葉をあげる
心だって厚着しなきゃ
どんな愛だって凍えてしまうから

僕の町では 太陽が近い 
情熱なんて言葉がいい
こんな思い熱い思い
海の水だって干上がるかもね

わたしの町は夜が長いから
朝までずっと話せるよね
重い辞書は捨ててしまおう 
私達だけの言葉を見つけよう

どんなに遠く離れていても 
伝わる思いがきっとある
君の町と同じ星に 
そんな風に願いをかけてみるよ

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