三日月が堕ちるまで

空に三日月 ゆるいカーブを抜けて
行き先ならどこでもいい
腕を回してしがみついた君の 温もりを背中で受けて

スピード上げてもっと遠くへ 誰にも触れない場所へ
忘れたい過去も 見たくない未来も さぁ今僕に預けて

このまま全て忘れて
今日だけ僕のものになればいい
夜が明ける前に
君が好きな人の元へ返すから

空に三日月 頼りない明かりが
二人を優しく照らせば
儚いストーリー 終わりを知りながら ゆっくりとページを進める

空が星に恋するように また君に堕ちてしまったの
夜のとばりへ 君をさらって もう離したくない

このまま全て忘れて
今日だけ僕のものになればいい
夜が明ける前に
君が好きな人の元へ返すから

時計の針が二人に 別れの時を刻んでいく
君を降ろして 腕をほどいて 最後のページをめくれば

さよならも言えないまま
長い夢から覚めていく
夜が明けて
三日月は白い朝の空に隠れた
×