オリーブの島

海をわたって 乾いた風が
オリーブの花 揺らして行くわ
あなたが育った 小さな島が
今日から私の ふるさとになる
古い写真 嫁いだ日の お母さんと
私はいま 同じ笑顔 しているかしら
何も知らない ふつつかものに
たしかなものは 愛ひとつだけ

うつむくことを 知らないように
オリーブの葉は 空を仰いで
砂に浮かんだ 天使の道が
夕日を浴びて 波間に消える
照れたように そっぽ向いた お父さんの
その背中が しあわせの意味 教えてくれる
何も知らない 若いふたりに
守れるものは 愛ひとつだけ

出会った頃 小指でした 約束が
ゆっくりいま 薬指で 誓いに変わる
何も知らない ふつつかものに
たしかなものは 愛ひとつだけ

信じるものは 愛ひとつだけ
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