いなせだね…

ちゃきちゃき江戸っ子 あのひとは
喧嘩早くて 向こう見ず
おまけに祭りが 大好きで
春は神田で 神輿を担ぎ
秋は深川 木遣りを唄う
印半纏 気負い肌
あぁいなせだね… <いなせだね…>
町の小娘(むすめ)に モテすぎて
嫉妬(やきもち)やいてちゃ 身がもたぬ

門前仲町の 若旦那
芸ごと遊びにゃ 目がなくて
勘当されよと へっちゃら
小唄・端唄は まだ序の口で
三味に踊りと なんでもござれ
髷(まげ)も小粋な 男伊達
あぁいなせだね… <いなせだね…>
たまにゃしっぽり 濡れたいと
思っているのに べらんめえ

鳶(とび)の組頭(かしら)の 辰五郎さん
纏(まとい)を振るのは 仕事でも
おんなを振ったら 怖いわよ
いろは・め組と 数々あれど
恋の火消しは おとといおいで
江戸を預かる 立ち姿
あぁいなせだね… <いなせだね…>
役者みたいな 横顔に
おきゃんなあの娘(こ)も ひと目惚れ
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