月と木星の距離

キンモクセイの香りをまとう風は冷たさを帯びて
繋いだ手と重い沈黙の間を吹き抜ける

ただ取り繕うように 不意に抱き寄せて口付けた
茜色と群青の空の真下で

バイバイじゃあね 君に手を振る
I feel so lonely 愛しい人よ
ポケットに手を入れ歩いてく
二人の影 ゆっくり離れていく

空見上げれば まあるい月と木星がランデブー
肩寄せ合いながら 僕に微笑んでる

互いの距離が本当は途方もなく遠いこと
わかっているはずなのに そしらぬ顔して

バイバイじゃあね 君に手を振る
I feel so lonely 愛しい人よ
涙こらえて震える君の
後姿 気づかぬふりして

あの流れ星のように胸焦がす君との思い出も
いつの日か塵になって消えてしまうのかなあ

バイバイじゃあね 君に手を振る
I feel so lonely 愛しい人よ
傷つけないことが優しさと
君の為と言い訳をしてた

「君じゃなきゃ駄目なんだ」
こんなに簡単な言葉さえ言えない僕を呆れた顔で
月と木星がただ見下ろしてる
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