彗星

改札を抜ける君の うしろ姿を思い出しては
白いブラウスに透けた地平線 指でなぞった

君の手が触れた僕の 右手に神様を宿して
祈りを毎晩捧げてたんだ 眠るのも惜しんで

流れるどんな星より はやくその先へ行きたい

真っ赤に燃えて 宇宙までひとっ飛び
息を止めて 目を閉じて 彗星になって 夜に溶けるよ

からまる髪をほどく時 香ったシャボン玉の香り
思わせぶりな午後のため息 レモンのキャンディ

大きく息を吸い込み 布団の中へと潜り込み
真っ暗闇で探してたんだ 眠るのも惜しんで

賢いどんな学者より 深く君のこと知りたい

真っ赤に燃えて 宇宙までひとっ飛び
息を止めて 目を閉じて 彗星になって 夜に溶けるよ

真っ赤に燃えて 宇宙までひとっ飛び
時を止めてしまえたらいいのに 待ちきれずにはじけてしまったよ
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