十九のまつり −まつりパートII−

祭りの夜に あの娘が泣いたよ
別れが辛いと すがって泣いた
踊ればまぶしい 絣(かすり)のゆかた
か細い指先に 月影白い
あの娘の涙がなつかしい
あれは十九の 秋祭

一年あとの 祭りの季節に
あの娘は黙って お嫁に行った
真っ赤な夕陽の 小川の道を
泣き泣き馬の背に 揺られて行った
あの娘と別れた悲しみが
俺の勇気の 湧きどころ

祭りが恋し ふるさと愛(いと)しい
夜風が散らした 初恋悲し
瞼を閉じれば あの娘がうかぶ
やさしい面影は 今でも十九
幸せ祈るさどこまでも
俺の人生 秋祭り
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