レクイエムが聴こえる

蒼く澄み切った空
やわらかな風が吹いてる
ビルの影に沈みかけた
この世界の終焉が見える

「ぼくは これから ひとりで
どこへ行けば いいのですか」
きみの歌う鎮魂歌が
また静かに聴こえるよ

信じる夢もない時代に
僕らは今大人になった
帰れるはずの青春さえ
思い出すことも出来ない

きみが欲しがっていた
『正義』とか『自由』の聖地は
諦めという日々の中で
今は誰も求めはしない

争う傷みを懼れて
武器さえも捨てた僕らは
きみのように胸を張って
死ぬことさえ出来ないんだ

燻り冷めた情熱しか
抱えられず叫んでみても
仲間と呼べる友にさえも
僕の声は届かない

それでも明日を生きて行けと
蒼い空が今日も歌うよ
あの時きみが失った
生きる意味を見つけたい

そしてきみに届けばいい
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