シオンの涙

頬をそっとなぞる涙
記憶は胸の中で揺れる
透明な筈の想いは風に
ふわり、消えるように

見えない答えを求めすぎて
前進するように後退した
きっと全部気付いてたんだ
知らないフリを続けてたんだ
貴方には知って欲しかった
全てを知って欲しかった
でも口には出せなかったんだ
でも今に溢れちゃいそうで

側に置いて欲しくて
貴方と話したくて
傷を負いたくもなくて
ただ笑って過ごしたくて
それなのに何故 私だけ
まるで悪夢でも見てるかの様
そうだ、夢のせいにしよう
そうだ、全て元通り

貴方の胸の奥で生きていけるなら
私は今消え去っても構わないから
それでもいいそれだけでいい
最後の願いだから
もう私に明日など必要はないでしょう
ああバカみたいだな

綺麗に咲いて 空を抱いて
花のように儚く散ってみたい
思うようにはいかないけれど
夢は叶うと誰かは言う
今日までは信じてこれたけど
もうきっとだめだよ
全てが崩れ去っていく

二人で歩くことも出来なくなったな
私の胸は今にも張り裂けそうで

それでもいい壊れていい
だから叶えて欲しい
もう私に明日など必要はないからね
鼓動が早くなっていく

沈んでいく日々の中から引き上げたもの
紛れもなく揺らぎもなく貴方のとの日々で
振り返る暇はない私は行かなくちゃ
夢だったらなんてね
バカみたいだな
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