11月のエイプリルフール

歩道橋の下をランプの河が流れてた
信号で止まると みんな赤くなった
もう会うのはやめにしようと彼が言ったとき
笑ってうなずいた 11月のエイプリルフール

ほほをつねっても痛くは感じないくらい
冷たい夜風がジャンバーの肩を抜けて行った
hum hum このまま 二度と 本当?
hum hum hum もう一度言って

もう会うのはやめにしようと彼がくりかえし
打ち消すジョークを待ってた私 Don't be cool!

最終のバスがゆくのをぼんやりみてたら
なつかしい冬が今年もきてるのがわかった
hum hum これっきり ずっと 本当?
hum hum hum からかわないで

歩道橋の端でふりむく彼に手を振った
ひきかえして抱きしめる気がした エイプリルフール

こんなのうそよ こんなのうそよ

半月がビルの真横にポツリと浮かんでた
銀杏の落ち葉が小さな渦を巻いた

歩道橋の下をランプの河が流れてた
信号で止まると みんな赤くなった
もう会うのはやめにしようと彼が言ったとき
笑ってうなずいた 11月のエイプリルフール

歩道橋の下をランプの河が流れてた
信号で止まると みんな赤くなった
もう会うのはやめにしようと彼が言ったとき
笑ってうなずいた 11月のエイプリルフール
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