こわれゆく男

ポケベルを
何度 鳴らしたって
君からは
何も 返って来ない
“愛しさ”の外にいる

いつもなら
テリトリーの街に
残る香りさえ
消えてしまった
真夜中の隙間

誰かが
そばにいるなら
そいつを
殺したい

ジェラシーに血を流して
僕は 君の夢を見てた
自虐的だと
わかってる
悲しみに胸を裂かれ
僕は 君になすすべなく
それが愛だと
自分に言い聞かせてる

この傷が
癒えるよりも先に
君を見かけたと
噂を聞いた
傷口が痛み出す

きっと また
擦れ違いの街に
残されたままで
酔いつぶれてく
迷宮でひとり

誰かを
こんなに愛せる
ことなど
ありえない

ジェラシーの血を流して
僕は 君を求めていた
破滅的だと
笑ってる
思い出は 脈を打って
僕は 君を抱きしめてる
そんな記憶に
今さら しがみついても…

理性では 止められない
愛に 身動きもできずに

ジェラシーに血を流して
僕は 君の夢を見てた
自虐的だと
わかってる
悲しみに胸を裂かれ
僕は 君になすすべなく
それが愛だと
自分に言い聞かせてる
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