独白

十年後の僕らは 大人になれてますか?
ありふれた言葉ばかり綴った
桜は怯えて蕾のままだ 心を隠したまま

一緒に歩いた道 屋上の錆びたフェンス
巣立つ僕らの門出は少し寒くて
あなたの背中が小さくなった
待ってなんて言う間もなく

弱く脆い言葉じゃ繋ぎ留めれない
意味もなく呼び止めた ふたりきり

伝えたいこと声に出せずに
時間だけ過ぎてく まだあの日のままで
魔法が溶けて 気づいてたのに
嘘を吐いて ただ笑った

あの夏の忘れ物 届けられずしまった
今日が終われば もう意味も持たずに
ねぇ タイムカプセル 後悔を埋めて
きっとずっと開けれないの

好きっていう言葉も喉に痞えて
笑みもなく堪えた ひとりきり

伝えたいこと声に出せずに
震える手 抑えて ただ手紙を書いた
魔法をかけて あの日のように
あなたの待つ あの場所へと

ハローハロー 僕らはひとつになれない
もう絡まった糸は解けない

伝えたいこと声に出せずに
書き留めたこのラブレター
渡すことなく さよならをした
いつか会えると泣いてばかりで
魔法は溶けた 始まりもなく終わる
あの日のまま
×