花色衣

かかる宿世 違えじとばかり
羽織るはぬくもり
胸のほむら 吹き消す風へと
打ち羽振き鶏よ

嗚呼 露を払い
よもすがら 幸わいを祈るは科か

ただ おくり告いで 賜るもの
なぜ 沁み入る思いは
咲きわたりて 果てた荒野さえ
寄り添ひて 花に染む心
消えやらずに 我が身と

種を残す 言の葉はいつも
願いを夢見る
帰る空を 覆う雲の向こう
数多の道すじ

嗚呼 幾度となく
生を受け 焼きついた印を背負い

まだ 定めの中 かさねの色
いま 暁に向かった
さぐり極め たどり着いた場所
故偲ぶ 纏われし衣
ふさわしきに 改む

嗚呼 相居るたび
芽生えたし あたたけき調にのせて

ただ おくり告いで 賜るもの
なぜ 沁み入る思いは
咲きわたりて 果てた荒野さえ
寄り添ひて 花に染む心
消えやらずに 我が身と

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