さよなら

「上手く行かないや 白紙に戻そう」
それができりゃ 楽だけど
消えないよ 君とのインクは
鮮明で 色濃いんだ

さよなら さよなら
さよなら言えるうちに
どうやって 笑ったら
傷も浅めに ただ 淡白でいられるだろう
このままじゃどうにもできない

もう ペンを離して
僕らの輪郭が
余計な線で 滲まないうちに
綺麗でいたいだろう?
なにを泣いてんだ
僕だって泣きたいさ
だけど今日まで 君と描いたものは
誇らしく思っていたいだろう?
君もそうでいて欲しいんだ

一筆書きで 綴ってきたよ
いびつでも しっかり強く
僕らなら 描けない未来は
ないなんて 茶化しながら

さよなら さよなら
さよなら来ないように
目を背け 逃げていた
道の終わりに いま 君の声で苦しくなる
どうして上手くいかないの

さぁ ちゃんと話して
答えを描かなきゃ
例えそれが 望まぬものでも
最後まで描ききってよ
いびつな直線や
不器用な曲線が
織りなしていた 僕らそれはそれで
また味があったものだよ
壊れそうな音がするけど

知らない 知らない
君の想いは
聞かない 聞きたくない
だってもう今更だろう
辛くなるだけさ

もう ペンを離して
握るのも辛いだろう
最後はそう 二人の間に
綺麗な色で線を引こう
なにを泣いてんだ
ぐしゃぐしゃな顔だな
どんなことでも 君と描いたものは
愛おしく思っているんだよ
何をしたって消えないんだ
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