ぼくは正気

完璧な一日に追いついてしまったら
太陽に焦がされてとりみだしてしまうかな

目蓋を降ろすと消えゆくものたち
それから
ようやく息づくものたち
真昼でも暗い森のなか散策するたびに
もう二度とは取り戻せないぼくに会うのさ
ばいばいかわいかったうない

ある日、急に音楽が鳴り止んでしまっても
人がみんないなくなってしまった 今となっては

みつけて、
こわして、
なくして、
さがして、
あまえて、
だまって、
悼んでいたので
安い狂気に甘んじていかれたふりするたびに
きみは深い暗い森へと踏みわけいっていく
こわくない深い暗い森のなか
ばいばいかわいかったうない
×