だけのもの

声がする なんだか優しい声がする
まだ熱い 額をぬぐって息を吐く
あれは いつの景色かな?「気付いて」

声がする なんだか優しい声がする
まだ熱い 鳥の羽が舞う
青空と白い白い羽「目覚めて」

ゆっくり目をあけます 朦朧とした中で
カーテンが微かに揺れ 青空がたまに見えて
かくれて 見えて かくれて
身体がないかのようで

私の悲しみは 私だけのもの だけのもの
私の苦しみは 私だけのもの

海の淵 何時間も立っている
潮風が 身体の形を思い出させ
握って ひらいて 踏み込んだ「さぁ行け」

あぁ 穏やかな 気持ちがする
さぁ行け

私の喜びを あなたにあげよう あげよう
毎日 あたたかな日が 昇ってく だけのもの
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