違うんじゃないか

結局変わらないんじゃないか。
どうにもならないんじゃないか。
こんな思いをするため走ってきたの?
違うよ。

僕は今も夢の途中。
それなりには走って来たけど
何が正しいとか何が間違いとか
本当はどうでもいいんだ。

僕は今日も幼き日々の
夢を追っている日々に追われている。
家を出た二十歳に吹く風は思う程
優しくはなかった。

結局変わらないんじゃないか。
どうにもならないんじゃないか。
こんな思いをするため走ってきたの?
違うよ。

眠らない街は僕を見下すかのように
すれ違う人は僕を居ないもののように。
街に溶けた僕は透明にもなれず
ただ濁りを増すばかり。
僕はまだあの日のまま夢の中。

結局変わらないじゃないか。
何にも出来やしないじゃないか。
こんな未来ならいらない?
未来は分からないじゃないか。

少しは信じてもいいんじゃないか。
思い通りに行かない
それが止まる理由になるのか?
正解を選び続ける事を
正解のように求めていたんだろう?
失う事を恐れてばかりじゃ
何も始まらないよ。
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