本当の自分の境界線

交差点で見失ったあの制服は
人混みの波の彼方へ
紺の純情
飲み込まれたか?

僕がもっと早く 君を追って
その腕をつかめばよかった
雨に濡れずに
連れて帰れた

人は誰もみんな 脆いガラスの上
割らないように歩いているんだ
走ってはいけない ルールを守れ
大人たちは声を枯らすけど

境界線 超えてみなくちゃ
ホントの自分 わからない
少しだけ 君の気持ちわかるんだ
自由が羨ましい

脱皮をする蝉のようにその制服を
脱ぎ捨てた夏の花火よ
赤い早熟
悔いはないのか?

急に降り始めた雨の中を
意味もなく走って叫んだ
そばにいられたら
力になれた

粉々に壊れたガラスの破片(かけら)たち
勇気を出せば傷つくだけだよ
急いではいけない 壁があるんだ
大人たちは絶望している

境界線 超えられないよ
そんな未来は幻想だ
そう僕も同じ夢を見てたんだ
生まれ変われるって…

境界線 超えてみなくちゃ
ホントの自分 わからない
少しだけ 君の気持ちわかるんだ
自由が羨ましい

その先まで行ってみなくちゃ
きっと世界は狭くなる
危なげな生き方だと言われても
試さなきゃ始まらない
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