会心劇

抱え込んだって 意味はないな
全て全て飲み込んだって

吐き出しそうな 言葉達に
今日もうなされてしまうならさ

キミは愛せないな 馬鹿になってしまうわ キミは愛せないな

透明だった はずの僕は
濁り霞んでしまいそうな

キミと一緒 あなたも一緒
それでそれで安堵したんだ

そしたら前に進めなくなって
急に足元が暗くなって
言葉が使えなくなりまして
僕じゃなくなりそうだ

この声に乗せたって
曖昧になってしまいそうな
それでも届くように精一杯の
旗を振ってみせるだろう

相対になったって
すぐに言葉にしたくなって
“大逆転的な展開はないさ”
そうやって僕を止めるのだろう

キミは愛せないな 馬鹿になってしまうわ キミは愛せないな

冗談で言った はずの僕が
今は目も逸らさなくなって

馬鹿にしてきた あいつの文句も
今はどうでもいいんだからさ

そしたら灯りがつきだしまして
雨は全て流れていまして
体が楽になっていまして
僕にまたなれそうだ

明日を迎えるように
その足で立っていけるように
僕らはもう二度とこの場所へと
帰ってきてはいけないの

全て失ったって
誰になんと言われたって
“己の感情と向き合ってるのかい”
そうやって僕を取り戻すのだろう

熱を持った その感情が
冷めないように

そこに宿った 僕の意志が
意味を成して 僕の胸に飛び込んできたんだ

この声に乗せたって
曖昧になってしまいそうな
それでも届くように精一杯の
旗を振ってみせるだろう

全て失ったって
誰になんと言われたって
“己の感情と向き合ってるのかい”
そうやって僕を取り戻すのだろう

キミは愛せないな
×