ビニールの傘

誰かが忘れた
ビニールの傘が
テーブルの影で
雨音を探す

逢いたいときしか
逢いにこないひと
庇おうとしてる
涙は また さみしさ許してた

抱きしめてくれるほど
心は壊れそうで
幸せの 幻に
怯えていたのは
ほんとは そう 私だけ

大事なものなら
探しもするでしょう
代わりさえあれば
忘れてゆくもの

終わり方くらい
わかってたくせに
あたたかい腕は
夜明けの雨 雲の流れ 変えた

抱きしめてくれたとき
心はありましたか
ぬくもりで 埋まるのは
ふたりで作った
時間のまわりみち

抱きしめてくれますか
心をもっと強く
消えそうな 幸せを
あなたの その手が
握ってくれるなら まだ...
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