kalmia

胸に 灯る 愛の標(しるし)

朽ちて消える花弁(はなびら)の記憶
触れた刹那 崩れ落ちる……
連れ去って

何も知らない少女の夢
無垢に恋焦がれてたの
誰も知らない少女の種
芽吹く希望 消え去った孤独

揺れる月光のシルエット
溶けた夢の輪郭(かげ)に
触れて蝕まれたこの身も
消えた心 盗む 腕の中
咲き誇ろう

“眠れる森には孤独な怪物。
歪に愛を求め 祈り続ける……”

途切れない悪夢に苛まれ
微睡んだ黄昏の時 迫り来る
触れないで

たったひとつの願い事を
罪と知らずに祈った
“君に誓う”と囁く声
心溶かす陽射し 温もりに
咲き誇ろう

暗い闇の底から 手を伸ばし続けて---

何も知らない少女のまま
無垢に恋焦がれてたの
誰も知らない物語を
捲るページ 記された未来

愛を知らない人形にも
芽吹く夢の輪郭(かげ)に
触れて溶けていった心を
攫う君の笑顔 胸に抱き
咲き誇ろう
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