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放物線

 
流れるためだけに時間は存在するよ――
この街はいつでもそんなふうでしょう。
君が忘れてった薄荷煙草の煙が冷ややかな深夜に紛れてゆく。

見上げた空には星は映らなくて、丸すぎる月がきれいごとよりきれいで、

いつだってどこだって、死にたいくらいあたしはあたしだ。
その自覚にただ苛まされてみたって、何ひとつ、誰ひとり、
救ってはくれやしないから。
君にとってもあたしはただの通過点って、
わかってるよ。

モノローグ続きのつまんない映画のよう――語るべき中身もないくせにさ。
すり切れそうな愛をアルコールに溶かして、
わかりあえないってうそぶいてた。

落ちるところまで落ちるのはたやすくて、その浅はかさも君は
見透かしてるようで、

傷ついて傷つけて、心細さばかり競ってる――瑪瑙のような目を
ぎらぎら光らせて。
さめざめと混ぜこぜの感情があふれたって君には、
遠い国の名も知らない歌みたいに意味がないな。

どうしたって好きになれる気がしない、君が忘れてった薄荷煙草も、
だらしなく生き延びそうな明日の日も、
もういらないや。
窓を開け放して、
この手から投げ出せば、
きれいな放物線を描いてぜんぶ落ちていくのに、
どうしてあたしは踏み出せずに呼吸を繋いでいるのかな。

明けそうで明けなくて深い夜の底に沈んでるあたしを、
いまでもたしかに月は照らしてる。
いつだってどこだって、死にたいくらいあたしはあたしで、
だから結局あたしは君を愛してしまうって、

わかってるよ。