砂のオベリスク

やめて 涙にさわるのは
やめて 壊れそう
なぜよ なんにも変わらないふりして

積み上げようとしてきたものは
砂のひとつぶ
握りしめた指の隙間ほどけてたと
気づかずに

甘く響く言葉が
耳に冷たく残る
呼んでくれた名前も
うまく思い出せない
マボロシだったの 教えて

ふたりはどこにいたの
夢を見てたの
ほんとうの声を聴かせて
あなただけの声を

さら さら 崩れ落ちてく 心の音
いま さら 想い出に 閉じ込めないで

やめて そんな目で見るのは
やめて つらくなる
なぜよ 答えを決して言わないまま

幸せを信じたい気持ちが
疑いを生む
望むことはひとつだけと伝えたいの
気がついて

腕の中で見ていた
優しい月の光
風が誘う夜明けの
二度はない空の色
ニセモノだったの 教えて

ふたりはどこにいるの
夢は消えたの
あの頃の声を聴かせて
あなただけの声を

さら さら 崩れ落ちてく 時間の壁
いま さら ぬくもりを 匿わないで

救えない
愛があることを
認めたくなくて
震えてる

ふたりはどこにいたの
夢を見てたの
ほんとうの声を聴かせて
もう一度

ふたりはどこにいるの
夢は消えたの
あの頃の声を聴かせて
あなただけの声を

さら さら 崩れ落ちてく 心の音
いま さら 想い出に 閉じ込めないで
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