永恋詩

いつから此処で眠っていたのか
日暮れの陽光(ひかり)を浴びて
絡めた指を強く強く握り
もう一度 眼を閉じた

鎖していた心の氷は溶け
曇り空はいつしか晴れ間に
失くしたものを取り戻す度に
忘れていた温もりさえも
この手に

満ちゆく月に祈りを込めた
詩(うた)を詠んで
涙も笑みも分け合えるなら
恋しい君と
この刹那を永遠にして
ふたりで紡ぐ幸せ

痛みを知って苦しんだ夜も
優しい朝陽に沈む
滲んだ文字を指でそっとなぞり
もう一度 思い出す

霞(かすみ)がかる世界にやおら吹いた
淡い風が木漏れ日揺らせば
失くしたものを照らし出すように
眩しいほど鮮やぐ明日へ誘(いざな)う

過ぎ去る刻を留める代わり
胸に秘めて
傷跡さえも包んでくれる
愛しい君と
この想いを永遠にして
ふたりで描く
未来を

輝く月に祈りを込めた
詩(うた)を詠んで
涙も笑みも分け合えるなら
愛しい君と
この刹那も永遠にする
ふたりで紡ぐ現(うつつ)を
永久(とわ)の恋を…
×