七夕から

まるで何もなかったように無色透明な夢の跡
なりたい自分になれないまんまの自分を未だ抜け出せない
まるで当たり前って顔で ひどく公平に朝が来る
遠い夏に七夕を出航したあの日の笹舟

遥か道のりの最中で 今叶う途中の願い事 彼方空の海原を

祈りのジェット 短冊の羽
光の速度超えて飛んで行く
祈りのジェット 天の川へと
夢路の距離を越えて飛んで行く

疾風のように去って消えた 淡く鮮明な恋の跡
あんなに胸が痛んでいたのに いつからかもう高鳴らない

やがて笑って言うのかな あれは青春の悪戯って
遠い夏の片隅に置き忘れたあの人の匂い

どうか幸せになってと 届く宛てのない願い事 密か誰も知れずに

祈りのジェット 短冊の羽
いくつも夜を越えて飛んで行く
祈りのジェット 星の砂漠も
宇宙の孤独も越えて飛んで行く
祈りのジェット 天の川へと
夢路の距離を越えて飛んで行く
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