わたしのまち

わたしのまちには大きな歩道橋があって
曇天のような坂道を登って
さみしいバス停へ向かう

高速道路 遊歩道
高いフェンスの中学校
ああ 記憶の中の景色さえ
いつか変わっていってしまうのか

地下鉄の駅を過ぎると大きな川があって
悲しいことしかなかったあの頃にそっと
火を点ける日が来ないかと

まっすぐな道 けもの道
懐かしい声も遠いけど
ああ 思い出そうとする度に
君がにじんでいってしまうんだ

ああ 記憶の中の景色さえ
いつか変わっていってしまうなら
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