夕日と少年

ジャングルジムをくぐり抜けて
忍びこんだよ 小さな森
置き去りの自転車と野球帽
頬を撫でてく白い風と
金色の陽射し浴びながら
呼び合った仲間達のあだ名

早く早く見失わぬように
誰かの後ずっと追い掛けた
夏はいつもゆらゆら揺れ
あのこが好きだよと 真っ赤に泣いていた
夕日と少年

西瓜の種を吹いて飛ばし
競い合ったね 笑いながら
打水の虹 七色屏風
悲しいほどに高い空の
群青色の帳 見つめ
数えてた 光る流れ星

早く早く大人になりたいと
背伸びして見ていた細い影
夏の夢はカラカラ枯れ
遥か地平線にぽつり一人ぼっちの
欠けてる夕月

早く早く見失わぬように
誰かの後ずっと追い掛けた
夏はいつもゆらゆら揺れ
あのこが好きだよと 真っ赤に泣いていた
夕日と少年
僕を染めていた空
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