くれない桜

花のさかりを 修羅の道
賭けて流れの 旅空夜空
おんな一代 命はひとつ…
野暮がもの言う 浮世とやらに
咲かす誠の くれない桜

髪の乱れの ひとすじに
秘めてかくして 散りゆく恋よ
おんな一代 水盃に…
今宵別れの 十六夜月夜(いざよいづきよ)
燃えて哀しい くれない桜

咲いて散るのが 宿命(さだめ)なら
何も言うまい 心のうちは
おんな一代 未練はないさ…
義理のたて帯 きりりとしめて
むかう嵐の くれない桜
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