眉山の雨

雲間隠れの 十六夜月が
泣いているよに 雨を呼ぶ
捨てたつもりの 恋なのに
なんであの人 待ちわびる
泣かせないでね 眉山の雨よ

肌に冷たい 秋風そよぎ
浴衣たためば 涙雨
今もあなたを 信じたい
紅の一筆 忘れない
泣かせないでね 眉山の雨よ

夢のあとさき 浮かべて今日も
ゆらり流れる 吉野川
水に漂う 遠い日の
愛の名残を 惜しむよに
夏がゆきます 眉山はしぐれ
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