One day

眠れないままカラスが鳴き始め
朝がきたことを僕に知らせる
晴れではないな、そんな予感がして
晴れない気持ちに拍車をかける
傘を持って行くべきか考えている

地下鉄に乗れば心が安らぐ
誰もが僕と同じみたいで
降りては乗って入れ替わる人々
傘を持たぬ人が少し濡れてる
念の為に傘を持ってきた僕の勝ち

誤魔化し誤魔化し
自分を騙して
今夜こそ早く寝ようと
起き抜けに考えている

肩ぶつけながら
地下鉄を降りれば
いつもと同じ改札抜けて
地上へ続く階段を登り切り
両目に飛び込むは
雨上がりの青空

誤魔化し誤魔化し
自分を騙して
いつもと変わらない今日を
時計ばかり見て過ごす

人間関係も
土日の事も
不安な将来も
どうでもいい程に
頭が朦朧として
どんな事も手につかなくて

今日という今日は
まるで泥の様に
飯も食わずに
ひたすら眠ろう
枕元に現れる
取り戻せぬ過去よ邪魔するなよ

お疲れ様です
ようやく帰れると
外に出た途端
夕立が降る
慌てて傘を取りに戻るべきか
このまま駅を目指して走るべきか
×