猫のいる部屋

どしゃぶり雨に 震えてる
子猫を抱き上げ 腕の中

きみも確かに
置いてかれたの

悪いやつだね
うちにおいでよ

この部屋は
今日からひとり

毛布にあいつの
匂いするけど

愛とか恋とか
今はいらない

小さなぬくもり
分けて眠ろう

噂になったら いけないよ
電話をかけても 叱られた

猫も内緒は 息が詰まるね
声をあげたい
時もあるよね

この部屋の 合鍵返し
無理だとあいつは

肩を落とした
愛とか恋とか 悩むことより

忘れてあげると
涙こらえた

この部屋を
あいつがふらり

気まぐれついでに
訪ねてきても

愛とか恋とか
きみがいるから

淋しくないよと
背中向けるよ
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