郷愁心~のすたるじい~

はぐれてしまった幸せですが
たしかに昔は すぐ傍にいました
遠き昭和の子供の頃は
私 幸せと友達でした

春の遠足 ひろげたお弁当
グリーンピースごはんの おにぎり二つ
おかずは少し 塩昆布だけ
でも いただきますと空に叫んだ
裸足のまんまで 井戸水汲んで
バケツで冷やした 畑のトマト
口一杯にかぶりついては
夏空見上げて サクサク噛んだ
欲しいものなど何にも無くて
幸せなんか簡単でした
遠き昭和の子供の頃は
私 幸せと友達でした

秋の日暮れに じゃが芋カレーライス
路地まで匂いが呼びに来たから
風呂敷マントの正義の味方は
自転車こいで お家へ帰る
サンタがやって来ないクリスマスの夜
姉ちゃん焼いてくれたホットケーキ
お箸をナイフとフオーク代わりに
アメリカ人の真似して食べた
もうそれだけで嬉しくなって
アメリカ人より幸せでした
遠き昭和の子供の頃は
私 幸せと友達でした

晩のご飯を 家族で囲んで
おかわりする度にかあちゃん笑ってた
遠き昭和の子供の頃は
私 幸せと友達でした
私 幸せと仲良しでした
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