鳥が飛ぶ街

あなたの帰るべき部屋の水は
カルキ臭くて飲めやしない
置き去りにされてた 机のコーラは
気が抜けていて 甘いだけで

身体を流れる血の音は
この夜が更けるほど うるさくなる

ここに横たわってる
この頭から足の先まで 距離は長く
耳を澄ましても
あなたの声は風の中にも 聞き取れない

リズムが微妙に狂う針
聞いた事も無い声が ひとりごと

「約束できますか?」「永久を信じますか?」
ゴミみたいな作り話をして
「愛してくれますか?」「もう眠らせてくれますか?」
今すぐ 嘘を付きに帰って来て
.....疲れたでしょう?

月を逃がして空は燃えだす
鳥が飛ぶ街を
私は此処から見ている

指先這わせても あなたの胸の
記憶の棘は抜けやしない
乾いたエンジンが
今日を知らせに走って回る 責めるように

言葉を亡くして どれくらい?
でたらめな口づけは ぬるくなる

「終わりにできますか?」「孤独を抱きますか?」
意地っ張りな時間だけ残して
「あなたは何処ですか?」「今日は眠りにつけますか?」
今度は どんな無邪気な顔をして
.....泣くのですか?

「約束できますか?」「永久を信じますか?」
ゴミみたいな作り話をして
「愛してくれますか?」「もう眠らせてくれますか?」
今すぐ 嘘を付きに帰ってきて…疲れたでしょう?
どんな無邪気な顔をして
.....泣くのですか?

星を隠した朝がざわめく
狭い鳥籠で
私は私に怯える

月を逃して空は燃えだす
鳥が飛ぶ街を
私は此処から見ている
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