男の鴎唄

別離(わかれ) 止まり木 出船の汽笛
俺の心に 沁みるのさ 沁みるのさ
きれた煙草の 空箱(からばこ)ひとつ
握りしめれば 痛む胸
今も好きだよ 好きだよ 今も
涙道づれ 男の鴎唄

春を待とうよ 海鳥たちよ
冬の寒さを 恨むなよ 恨むなよ
惚れていながら 幸せやれず
男泣きして 空を見る
何処へさすらう さすらう 何処へ
月も淋しい 男の鴎唄

夜風 荒磯 飛ばない鴎
何を見つめて 岩の上 岩の上
ふたり生きるも 人生だけど
俺はひとりの 夢を行く
馬鹿な男さ 男さ 馬鹿な
風が冷たい 男の鴎唄
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