待ちぼうけ

気まぐれな通り雨
きっとやって来ないだろう
待ちぼうけ、いま何時
きっとやっては来ないだろう

雲を見て背伸びして
親が見れば泣くだろう
待ちぼうけ、この姿
親が見れば泣くだろう

恋の逆立ち、さかなで
もう、よそうと思いながら
心はそわそわ
来る、来ない、花を散らす
花こそ哀れなもの……

雨あがり木蔭から
あれは彼にちがいない
待ちきれず駆けてゆく
たしかこの木蔭、何処にいるの…

木蔭にはたまゆらの
蝶の羽根のみどり色
幻か、誰もいない
あれは幻かそれとも夢

恋のピエロさ、お芝居
もうよそうと思いながら
あきらめきれずに
来る、来ない、花を散らす
花こそ哀れなもの……
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