空の色

傷ついた心 引きずり歩いてた
出来ると思った 一人でやれると思った
”帰っておいで”と あなたの声がする
どうしても勝てない あなたの偉大さには

足下だけが私の世界だった
顔を上げて空を見ることなんて ずっと忘れていた

いつもそこにいてくれたのね ずっとずっと一緒だったんだ
私のことを誰よりも知っている人

うつむいた私にあなたは 今見える空の色を告げる
たとえ なんにも返せなくても
あなたの声が聞こえていた

あなたの涙がわからなかったり
あなたの怒りがわからなかったりして
幼い私は あの頃いつでも
引っかき回してあなたを睨みつけた

大人になって 今少しはわかるの
でも あなたは胸の傷跡をなぜ愛おしく撫でるの?

振り返ればあなたが見えた ずっとずっと見守られていた
私のことを誰より愛してくれた人

いつかあなたがこの空さえ 見えなくなってしまったなら
今度は私が教えてあげる

あなたを思うたび 熱くなる瞳の中
誰よりも大事な 空の色

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