唯心 -New Version-

茜の紅の色が 寂しさ募らせ
単衣の藍絣が 今日はとても冷たい
あの日の簪さえ 忘れたつもりが
蘭麝のその香りに 揺れる心 裏腹

五月雨 散る花びら はかなく 燃えて
水無月 独り静か 瑠璃の菖蒲に乱れて
夢に舞う…

一夜の戯れごと 無限の宴と
盃交わすほどに 熱く心乱す
紅燃える空に はばたく鳥のように
輪廻が叶うのなら 羽を纏い 飛びたい

粉雪 はらりと舞い 手のひらに 溶けて
雛菊 花一輪 薄紫に泣き濡れ
愛に舞う…

微眠みは 束の間に 消えていく 陽炎
結ばれぬ 結い髪に 挿す簪 胸焦がす

五月雨 散る花びら はかなく 燃えて
水無月 独り静か 瑠璃の菖蒲に乱れて

粉雪 はらりと舞い 手のひらに 溶けて
雛菊 花一輪 薄紫に泣き濡れ
愛に舞う…
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