米農家の娘だから

便りは出すと言いながら
電子メールの返信さえずぼらな私でごめんね
そっちはどんな調子で、いるのかしら
こっちは少し髪の毛が伸びました

元気にしてます
恋人と、幸せです
空は窓枠にはまって
この青は昔見たのと同じなのかな

おもいっきりお腹が空いたなら
ごはんを食べて よく笑おう
ススキの揺れる夏に戻って
遠くの花火に耳をすます

頼りはブルーのリストウォッチ
黄色い向かい風 通り抜け 鼻先をくすぐる
いつもの道に咲く花にだけ
そっと別れを告げていくの

有名な学者さんが
噂するような
怖い世界だとしても
この青は昔と変わらず美し過ぎる

おもいっきり涙があふれる夜
ごはんも喉を 通らない
稲穂の揺れる季節の感覚
ハートの輪郭がぼんやりとにじむ

生まれた星が違う二人だから
君の全て愛す事は難しい

おもいっきり駆け抜けた時代が
発車のベルと 共にゆく
さざめく波の音打ち寄せて
海岸線 潮の香り 忘れないだろう

今週末 帰るね
×