小鳥(version2)

季節を乗せた風は舵をとりながら
あそこの十字路で見失う
飛び立つ事を知らない 小さなこのハネは
嫌いじゃないけど どこかもどかしいよ

真実は指先で 切り裂ける言葉よりも深く

目を閉じて 目を閉じて 風の音を聞いて
その中に大切な歌があるから
雨に迷う私に 手を差し伸べてくれる
誰かを探すよりも 自分を探す

私が生まれた森とは 違う速さで
それぞれの場所で季節がくり返される
花は時がくれば 素直に咲いてゆくし
私にだって飛べる時が来るはずね

鮮やかな冬が来る 見上げれば孤独の青い空

雨の日も風の日も そして雪の朝も
地図を燃やす炎で風向きを知るの
手をつなぐそのかわり 歌を口ずさめば
傷つけあう力を やさしさに変える

目を閉じて 目を閉じて 風の音を聞いて
その中に私の歌があるから
雨に迷う私は まるで小さな小鳥
露をはじく花びらの強さが欲しい
ほほを刺す風は今 春に向かう翼
舞い散る雪はきっと 桜に変わる
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