WINTER

石仏の眼差しを避けて
奪い合う深い雪の下で

待ち侘びた雪解けの春を
欺いた濁水を飲んで

抜け出せないいつかの呪縛が絡みついて
足音さえ聴こえない死を待つ日々の底で

抜け落ちた過去の歴史が繁栄の中に消える
嘘に塗られた礎はキッチュな欲望に飲まれ

石仏の眼差しを避けて
奪い合う深い雪の下で

何処かで掛け違えた釦があったんだ
増幅する憎しみ錯乱や狂気は
歯止めがきかなくなっていってしまったんだ

抜け落ちた過去の歴史が繁栄の中に消える
嘘に塗られた礎はキッチュな欲望に飲まれ
きれぎれになった景色は面影を残して漂う
臭気のマグマをぶち込み明日の世界へつづく
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