雨つぶ

懐かしい街続いている 空見上げた
キミもどこかで見てるのかな 流れる雲を

目まぐるしい日々に わざと急かされ埋もれる
行き場なくした 思い出たちに
捕らわれたりしないように

遠ざかるキミ 走るバスには
あの日の僕がまだいるようで
はじける笑顔 置いてきた場所
振り返れずに 座り込んでる

すれ違うこと その痛みに慣れていたね
つかまえるのを忘れたまま傷つけたのさ

近くにあるほど なぜか見落としてくけど
大切なもの 溢れてたんだ ありきたりな今日の中に

キミは今でも覚えてるかな
朝まで歩いた並木道を
握りしめてた指の温もり
ずっと守れると信じてた

会いたくなって 声聞きたくて
もう会えないと分かってるのに
耳に残ったサヨナラさえも
いつかは過去に変わるのだろう

遠ざかるキミ 走るバスには
あの日の僕がまだいるようで
重ねた季節 カケラはやがて
雨つぶになり 胸をたたく
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