Ghost

陽の光に目が眩んで
瞬く間に闇にのまれて
容赦なく訪れる今日に
ただ怯えて 夕暮れを待っていた

壊れてしまえば 二度とは
綺麗に元通りにはならない
せめて忘れてしまわないように
思い出に鍵をかけられたなら

ゆらゆらと漂い
ここにいない 人を求め
愛の記憶に従い 彷徨う亡霊
どこへ行くのかも 知らぬまま

波が僕の足を呑み込んで
泡の中に消えてしまったら
履き潰した靴の底に
やりきれない想いを隠していた

抗えない明日に
色褪せないあの日々を
映し出せたならば いくつもの今日を
救えたんだろうな

「さようなら」を何故こんなに
言わなきゃならないんだ
嘆き叫んでも止まらない針が
僕に進めと言う
ゆらゆらと漂い
不安定でも歩いていくんだろう
愛の記憶に従い 彷徨う僕らは
どこへ行くのかを 知らなくていい
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